皆さんこんにちは。
さて、今回は「永遠の0」「海賊と呼ばれた男」などで有名な、百田尚樹さんの「フォルトゥナの瞳」のレビューをしたいと思います。
《あらすじ》
幼い頃に家族を火事で失い天涯孤独の身となった木山慎一郎は友人も恋人もなく、自動車コーティング工として黙々と働くだけの日々を送っていた。
だが突然「他人の死の運命」を視る力を手に入れ、生活は一変する。
はじめて女性と愛し合うことを知った慎一郎の「死の迫る人を救いたい」という思いは、無情にも彼を窮地へと追いやり……。
生死を賭けた衝撃のラストに心震える、愛と運命の物語。
“フォルトゥナ”とは運命の女神。
その瞳を持ってしまった者には「死を目前とした人間が透けて見える」という不思議な力が宿る。
《感想》
一読して思ったのは、意外とあっさりしてるということ。
出だしはとても興味をそそられ、中盤は結構すんなりと話が進んでいく印象でした。
個人的には主人公の慎一郎の感情の堂々巡りが少し鬱陶しかったな、と。もうちょっと早く決断できないのかな。
実際の生活で迷ったりするときの心の動きがそのまま描けているのですが、文字にすると「なんか違う」という感じが……
なんでだろう?
結末は半分予想通り、半分予想外という感じでした。
物語の核心になってくるところなので、あまり触れられませんが、気になった方はぜひ読んでみてください。
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-お知らせ-
「君がここに居たこと」の連載を、一時休止します。また続きが書け次第再開します。
「君がここに居たこと」
・君との頁
〈9〉
『私《わたくし》はその人を常に先生と読んでいた。』
この一文で“こころ”は始まる。
東京の学生である私は、ある日訪れた海である男の人と運命の出会いをする。私はその男を先生の呼び慕い、毎日のように先生の家を訪れた。
どこか暗い影のようなものを持つ先生。
父危篤の報せで地元に帰っていた私のもとに、ある時、先生から手紙が届く。
その中で明かされる先生の過去が、この物語の一番の核となる。